相続放棄
Q:相続放棄の受理の効果について教えてください。
Q:多額の負債があった亡父の相続について相続放棄をしたいと思います。少し気になっているのですが、相続放棄の申述が受理された場合に、亡父の債権者からこの相続放棄が否定されることはありうるのでしょうか?
A:はい。相続放棄の申述受理は、相続人の相続放棄する意思表示を家庭裁判所が公証するもの(家庭裁判所が、この人は被相続人の相続について相続放棄をしましたという事実を公に証明すること)です。また、この申述受理には既判力(※後述)がないので、例えば、被相続人の債権者は、相続人がした相続放棄の効力を争うことができます。とはいえ、まずは、熟慮期間内に適法な相続放棄をすることをお勧めします。 ※既判力とは… 裁判が確定した場合に生じる力で、裁判所が判断した事項について、訴訟手続き上、当事者も裁判所も拘束されることを言います。 相続放棄の申述受理には既判力がないというのは、相続放棄の申述受理があっても、訴訟手続き上、当事者も裁判所もその結論に拘束されないので、その効力を否定して争うことができてしまうということになるわけです