相続放棄
Q:生活保護と相続放棄
Q:両親離婚後、30年以上会っていない父が死亡したそうで、警察から連絡がありました。どうやらしばらく生活保護を受けていたようです。特にめぼしい財産も負債もないようです。何か注意すべきことはありますか?
A:亡くなった方が生活保護を受給されていたとしても、負債がないかどうかは、よくわかりません。特に、ほとんど音信不通の場合は、知る手段もないわけです。当事務所でご相談にあった事例は次のとおりです。 ①生活保護の過払い分の返金を市区町村から求められた事例。 ②生活保護受給前の借金について債権者から請求を受けた事例。 ③生前にお住まいになっていた借家の家主から、未納家賃、明渡し費用、清掃費用の請求を受けた事例。 亡くなった方のご事情によりますが、生活保護を受給されていたとしても、負債が絶対にないとは言えません。特に、③の事例では家主から明渡の訴訟を提起されることがあります。 ご質問のように、長く音信不通の状況の場合は、放置することなく相続放棄をご検討いただいた方がよいかもしれません。